また、この記事は
このテキストに沿って解説しています。ぜひ、こちらを見ながら本ページを読み進めてください。
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Contents
計算問題を勉強するときに意識すること
始めに、皆様に理解してほしいことがあります。この記事では、QC検定2級に合格することに焦点を置いており、試験を通して得られる実践的なスキルを培うことを目的としてはいません。それを理解したうえで、この記事を参考にしてください。

では、行ってみよう!
計算問題
QC検定2級の計算問題でやるべきことは手法の理解ではなく、解法を全て覚えることです。
では、覚えるためにはどうすればいいのでしょうか?答えは簡単です。
覚えるまで手を動かして何度も問題を解く!
だけです!
一般電卓を使って解く。関数電卓はダメ
QC検定では関数電卓は使えず、一般電卓は使えません。ちなみにこちらは僕が試験で使った電卓です。
僕も含め、多くの方が一般電卓の操作に慣れていないはずです。スマートフォン(スマホ)の電卓アプリなどで簡単な四則演算をたまにするぐらいで、一般電卓で二乗の計算や平方根(√)の計算をしたことがある方いらっしゃいますか?
おそらくいないと思います。
関数電卓は()の計算や、二乗の計算もまとめてできれば、式もまとめて打ち込むこともでき、計算ミスをしていないか確認もしやすい。
そのために、試験勉強をしているときは関数電卓、本番では一般電卓。この方法は一番よくないです。絶対にしないでください。
QC検定の試験、普通に解いても見直す時間がなかったり間に合わないことがあります。そんな過酷な試験において、当日、一般電卓の操作を学ぶなぞご法度です。では、なぜ間に合わなくなってしまうのか事例をいくつか出します。
一般電卓を使った解法に慣れる必要がある
分散分析の際に総平方和STを計算する必要があります。具体的には、どのような計算を行うのか?
例えば、3、4、3、4、5、6と六個の数字が並んでいたとします。この場合、
$$S_T=(3^2+4^2+3^2+4^2+5^2+6^2)\\-\frac{(3+4+3+4+5+6)^2}{6}$$
この問題、関数電卓だと余裕で計算できます。だって、一行で終わりますからね。

一般電卓の場合だとまとめてできません。まず、
$$(3^2+4^2+3^2+4^2+5^2+6^2)=111$$
を求めて、次に、
$$(3+4+3+4+5+6)^2=625$$
$$\frac{625}{6}=104.16$$
最後に
$$S_T=111-104.16$$
と求めるわけですから、非常に計算もめんどくさいです。しかし、実際の試験ではそうするしかありません。たくさん手を動かして一般電卓を使った計算になれる必要があります。
√や二乗等の一般電卓の機能を勉強する
QC検定二級では√の計算が求められるのですが、使ったことない一般電卓で√の計算方法を理解するのに、若干時間がかかります。例えば、√の計算。僕の電卓の場合、

- 千万単位/メモリーを押す
- √を押す
- 答えが出る
と、あらかじめ処理手順を知らないと絶対にわかりません(笑)
さらに、一般の電卓で二乗を求める場合に便利な機能があるの紹介します。例えば$$2^2$$を求めるときは、
- 2を押す
- ×を押す
- 2を押す
- =を押す
ではなく
- 2を押す
- ×を押す
- =を押す
とすることにより、手順が一つ減るので、計算スピードも上がれば打ち間違えも減ります。
このように一般電卓に日頃からたくさん触れておくことが、試験当日の計算スピードは上がります。

というより、慣れておかないと絶対に間に合いません。
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計算問題
データの取り方とまとめ方
ここで絶対に抑えておきたいポイントは二つあります。
それは基本統計量とサンプリングの種類です。
基本統計量
基本統計量とは、平均値、メディアン、平方和、分散、標準偏差、範囲、変動係数の7つです。必ず押さえましょう。これから相関分析や検定の問題を解くにあたって、必要な知識です。嫌でも、抑える必要があります。
ランダムサンプリング
次に、ランダムサンプリングです。これは絶対に出ます。断言します。絶対に出ます!
具体的には、ランダムサンプリング、二段サンプリング、層別サンプリング(これは特に重要)、集落サンプリング、系統サンプリングの5つは絶対に抑えておきましょう。
統計的方法の基礎
ここはすべて計算問題となります。平均と分散の加法性、正規分布、二項分布、ポアソン分布、統計量の分布、代数の法則、中心極限定理。
この章は、少ない労力で高い点数が取れる場所です。確実に押さえましょう。
検定と推定
推定と検定も必ず出ます。正規分布、t分布、カイ二乗分布、F分布、テキストが出している全ての問題を解けるようにしましょう。
管理図
この管理図は本当に厄介です。なぜなら必ず出る内容ではあるが、覚える内容は多いくせに問題数が少ないからです。

体感的には4,5問程度しか出ません。
X-R管理図を始め8種類ほどの管理図。加えて、統計的管理状態の判断するための8個のルール。
覚えるのは大変ですが、管理図に関する問題は必ず出ます。そして、計算するだけなので、解法さえ覚えていれば絶対に解けます。
抜取検査
ここはボーナスステージです。ちょっとの努力でたくさんの点数が稼げます。
覚えてべき場所は
- 生産者危険と消費者危険の違い
- OC曲線
- 累積確立曲線(ソーンダイク曲線)
- 抜取検査票の見方
です。テキストに書いてある問題は絶対に解けるようにしておきましょう。
実験計画法
実験計画法も必ずといっていいほど出ます。
- 一元配置分散分析
- 二元配置分散分析
- 三元配置分散分析
の三つです。この問題は最初見た時は計算量が多くて、ビックリしてしまうかもしれません。

驚くことはありません。
実際に電卓を使って、動かしてみるとそこまで難しいことをやっていることに気づくと思います。
点推定や区間推定までやると結構重い内容とはなりますが、ここもしっかりと解けるようにしましょう。
相関分析・回帰分析
相関分析と回帰分析もほぼ確実に出るといっていいでしょう。特に抑えるべきことは
- 相関係数Rの求め方
- R、E、Tの自由度
- 回帰分析の傾きと切片
ですね。しっかりとテキストの問題を解けるようにしましょう。
信頼性工学
ここはちょっと傾向が読めない部分で、曲者です。ただ、過去7回の過去問を解いて感じた事は、
B10ライフとワイブル分布とワイブル確立紙の原理の問題は見たことがないので、覚える必要はないと思います。
この章で覚えるべき内容は
- 信頼性モデル
- MTBFとMTTF、アベイラビリティの意味と計算問題の解法
- DFR,CFR,IFRの意味とバスタブ曲線
です。
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まとめ
QC検定の計算問題の章に焦点を当てて解説をしました。用語問題の解説についてまだ見てない方はぜひチェックしてください。
用語問題も読み終えた方はこちらもどうぞ
はじめまして。突然申し訳ありません。問題集を購入し、QC検定2級の学習を始めたのですが、計算問題で躓いています。当方、高校の数学は殆ど覚えておらず、大学も文系で数学とは無縁でした。色々ググってみると、QC検定2級の計算問題は簡単!統計学の入門書を勉強すればOK!と言う様なものが多く、早速統計学の入門書を買ってみましたが、それすら良く分かりません。また、QC検定2級の学習方法として、効率的とも思えません。そのような人間が、効率的に合格レベルまで持って行ける、お勧めの学習方法は有るでしょうか?お手数ですが、何卒ご教示お願い致します。
返信遅れて大変申し訳ございません。私も最初に過去問を見た時、計算問題のあまりの難しさに何も解けず挫折しました。とても難しく、解けない自分に落胆してしまいますよね。QC検定受検テキスト2級 わかりやすい・・・をご覧なりましたか?合格だけを目的にするのであれば、最初は何も考えずに解法を覚えてみるのも一つです。何度も解いていくうちに抽象にな統計の理解が深まるかもしれません。また、問題に慣れてきたらマセマ統計学の検定の部分で訓練するのもアリです。何もともあれ、最初はがむしゃらに何度も問題を解いてみることをお勧めします。また、平均や分散の意味がつかみにくいのであれば、マンガでわかる統計学もお勧めします。